めちゃ行きたい!になってたものの時間が合わずぐぬ…になってたんですが幸いちゃんと観られました!!ソンドハイムって楽曲作りが上手すぎるよ!!
メリリー、日本でも数年前に公演やってましたが、評判の良いマリア・フリードマン演出かつ何と言ってもジョナサン・グロフが主演やっとるため、一回絶対映像観たかったんですよね…あと言うてもソンドハイムが大好きだし…ソンドハイムには多大な恩があり、ジョナグロにもまあまあ恩があるからさ…で、普段ストリーミングで曲自体は聞いてましたが、やはり映像込みだとほんまに良いですね~!!と言うわけで以下色々感想を…
全体の作劇の話なんですが、ソンドハイムってやっぱり人生の曲がり道というか岐路における選択についての楽曲が多いと思うんですよね…イントゥ・ザ・ウッズとかもろにそうだし。あと、リプライズの上手さと曲同士の重なりの絶妙さで展開で引っ張る手腕の凄さ…ソンドハイムって聞きあきるくらいリプライズするタイプだと思うんですがメロディが印象的かつうまい部分でリプライズされすぎて全然飽きないんですよ…メリリーに関して言うと"Old Friends"と"Merrily We Roll Along "の使い方が非常に効果的で、天才的な作曲家ってこういうことするんだ!?というか…"Merrily We Roll Along "の度に時間が逆回しになり、破壊された友情から友情の萌芽まで遡ってく苦さと切なさがね…
それでこれもソンドハイムだな~というか、メリリーも群像劇だと思うんですが、どのキャラクターも全員それなりに身勝手で、極悪人でも善人でもないしうまくやっていけるわけでもないっていうほろ苦すぎる感じがね…その時々の感情・優先順位・巡り合わせで人はうつろって留まることが出来ないっていうシビアな話であり、過ぎ去って戻らない過去に戻りたいと思いながらそれが叶わないことを教える話であり…でも最後のフランクの表情は些か希望を感じさせるというか、もしかすると「左へ進め」を完成させる未来もあるのかもなと思うような感じでもあったような…あれ、どうなんでしょうね。てか全然関係ないですが「左へ進め」って良すぎるネーミング…絶妙な時代性も感じるし…
フランクとチャーリーってこうさ~お互いのことめっちゃ好きだけど全然相性良くないの最悪で…この2人、ほんまどっちが悪いとかの話でも無いと思うんですよね…フランクは冒頭自分で言ってるように流されやすすぎるしチャーリーは頑固すぎるし…フランク、フランクさ~金銭的というか社会的な野心と流されやすさが天才的な作曲の才能とあのハンサムな顔に共存してるの、厄介すぎる…行くとこ行くとこで誰かひっかけてくるもんなあの男…意志薄弱の(言い過ぎ)の甘ったるいマスクの男って…はい…でもフランクのこと、わからなくないんですよね…実際成功とか金銭的安定って別に責められるような野心じゃないし…そう言う点でチャーリーがあまりにストイックに芸術家してるのに対してフランクが商業方向に舵切ったのは仕方ないというか…完全に方向性の違いによる解散だよ…悲しいのはフランクもそれで上手いこといくならチャーリーと一緒に好きな音楽続けたかった事だよお…あとチャーリーがフランクの才能を誰より高く買ってるが故にフランクに大衆向けの商業から手を引いて俺とストイックに音楽やれよと詰めまくるの、わかるけどね…それはそうとフランクが全面的に流されの境地で全然”NO”を言えない男なのはあの…ベスとか…ガッシーとか…いずれにせよフランクって、金銭的社会的成功が必ずしも幸福の条件ではないのお手本みたいな話でしたね。
あとやはりメアリーね…一番友情に振り回されて…難しいよね~どっちも大事な友人だけど好き合ってるのに相性悪い2人の間とか取り持ちにくすぎる…しかも流されやすい片割れの方に情が些かありすぎるし…壊れていくしかない友情を見守るのってほんまに辛いと思うんですよね…必死に取り持ってもこぼれ落ちてく辛さって点でメアリーの苦しさってヴ~!!になるというか。
総じて3人の友情って、純粋すぎるというか全員友情っていう字面に信頼を置きすぎて問題があるときにうまく調停しきれず先延ばしにし続けたツケが回ってきたみたいな壊れ方だと思うんですが、そんでも人情としては若い頃の俺たちズッ友だよな!!に全幅の信頼をおいて友情続けたいもんな~!!?というか…そういう点ではチャーリーが言ってた”手入れしなければ友情も続かない”は別にフランクだけの問題でもないので…辛い…
でも私が作中一番え~ん!!になるのはジョーとベスなんですよね。ベスほんま…フランクのこと絶対忘れらんないのにでも絶対もう一緒にいれないのを理解しちゃった悲しすぎる女…てか考えたらベスとの結婚の土壇場の時もフランクって、ベスの方に逆質問で選択を委ねてるので本当に意志薄弱かも…才能と魅力にあふれた男が意志薄弱すぎると周りが大変すぎる!!
それでね、ジョーもさ~まあジョーの場合ガッシーとの関係がそもそも結構不健全な形で始まってるっぽいのもあり、ガッシー側の地位と名声が確立したらその関係性が崩れるのも致し方ないみたいな感じなんかもですが、うらぶれたジョーが非常に悲しかったので…うっ…あと考えたらガッシー、昔のジョーが自分にしたようなやり方(無名時代に結構強引に粉かけてプロデュース込みみたいな恋愛に持ち込むやり口ね)でフランクをモノにしてるため、フランクが独り立ちしたらかつてのジョーとおんなじ感じなっちゃったのかな…悲しいね・
とまあ、色々キャラクターのことを考えるとね、止まらないんですがこれが凄い没入感のある音楽に乗せられるせいでほんまに…!!情緒が…!!!てかやはり思ったんですが、ソンドハイムの劇ムズ楽曲ってちゃんと完璧にあれを歌える、というか歌えるを超えて歌いこなせる人間がやるとほんまに輝くんだよね…いいものを観ました。
後これ最後、愚痴ってか疑問?謎?なんですがキャスト紹介の筆頭がダニエル・ラドクリフだったのなんで過ぎる。ジョナサン・グロフちゃうんかい!!?になりました。